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江川海岸の海中電柱は2019年に撤去されてしまいました。
以下の記事は撤去される前の情報です
海に浮かんでいる電柱を見たことはあるだろうか。その光景はどこか懐かしく、そしてノスタルジーな感情をも彷彿とさせる。特に夕暮れ時のその様は、その世界に引き込まれてしいそうな錯覚に陥るであろう。
今回はそんな非日常な光景を味わうことが出来る、千葉県の江川海岸の海中電柱を紹介する。
ここ江川海岸の海中電柱は数年前に、「ジブリ『千と千尋の神隠し』の電車シーンのよう」、「海面に反射した電柱がウユニ塩湖みたい」、とネットで話題になり一躍有名となった場所である。
有名となった最近ではマナー問題が取り上げられるようになったりしている。立入禁止エリアに入り写真撮影をする方が多かったり、ゴミを放置したり、近々に電柱が撤去されてしまう日は近くないのかもしれない。兎にも角にも、早めに記憶と記録に残しておくといいだろう。
目次
江川海岸の海中電柱とは
そもそも千葉県木更津市の江川海岸は潮干狩り場としても有名である。オンシーズンになると潮干狩り目当ての方が多く訪れる。その潮干狩り場の傍らに、電柱が無機質に列を成している。
近くの海中電柱は他に「金田海岸」「久津間海岸」があったが、今現在では「金田海岸」は撤去されてしまっている。
江川海岸の海中電柱とは、満潮になると電柱の根元部分が海の中に沈んでしまうことからそう呼ばれている。
もともとなぜこのような場所に電柱を設置したのかというと、以前ここで密漁などの違法漁業が頻発してしまい、その対策として沖合に監視小屋を作った。その監視小屋に電気を送電するため、電柱を設置したとのことである。
現在は監視小屋は使われていないということだ。よく見ると電灯が点いていたが、人の気配は無かった。電灯が点いていることだけでも密漁の抑止力ともなるのだろう。
アクセスや駐車場の事情
江川海岸は千葉県の木更津市に位置する。アクアラインを降りてすぐ近くにあるので、都心からもアクセスしやすい。それが故に、夕方頃になると多くのカメラマンが出入りする場所になる。
アクセス
〒292-0063 千葉県木更津市江川576−6
電話番号:0438-41-1960(江川漁業協同組合)
※以下の地図は潮干狩り場だが、ここに来れば海中電柱は見れる。
江川漁業共同組合
駐車場
江川海岸の駐車場は小さくはないので、オンシーズン以外では満車になることはあまりない。
また、駐車場から海中電柱を見る場所には多少歩くことになる。およそ3分くらいだろう。
遠くはないが、いちいち車に戻るには面倒な距離なので撮影機材は一式持っていくべきである。
上の写真を参考に駐車場から撮影スポットまで距離があるのが分かるだろう。
真ん中の入江付近が潮干狩りの場所である。
オフシーズンの場合は、駐車場の入口付近から潮干狩り場には車で行くことが出来ない、上の写真のように終日ロープで規制されている。従って駐車場が狭ばってしまう。
トイレ
江川海岸のトイレ事情だが、オンシーズンの場合はキレイなトイレを使用することが可能だ。しかしオフシーズンになると、潮干狩り場自体が休業してしまうためにトイレもシャッターが降りてしまう。
歩いていける距離で他のトイレは無い。従って、もし潮干狩りのオフシーズンに行く場合は、必ずコンビニなどで用を足してから向かうべきである。夜景を撮影する場合は長い戦いになるので、事前準備は怠らないように。
撮影に関して
さてようやく本題に入る。江川海岸の海中電柱の撮影するスポットだが、比較的大きめな広場になっているので、どこからでも電柱を撮影することが出来る。
電柱を撮影するなら柵付近で撮影することになるだろう。出来るだけ電柱が直線状に並ぶようなポジション(電柱の後ろ)で撮影するといい写真が撮れる。
最近のマナーについて
まずここで撮影されるカメラマンの方々には知っておいてほしいのだが、柵を越えて撮影することは禁止になっている。これは立て看板も設置してあるので知らなかったでは済まされない。
特にここ江川海岸でのマナーの悪い撮影は大きく取り上げられており、SNSで有名になってからは様々な人が出入りし、無断に柵を超えて撮影する人もいたそうだ。
また、関係者によるとこれらのマナー違反行為が今後も発覚するようなら、撤去の可能性も示している。ネットでも話題になったので気になる方は検索してみてほしい。
時期や時間帯
江川海岸の時期に関しては、特にこの時期がオススメという事はない。1年中を通して撮影でき画変わりが少ないのが良いところでもある。
時間帯に関しては特に夕方が最も混雑する。夕日で辺りがオレンジ色に染まりだす前から多くのカメラマンがカメラを構えている。従って、夕焼けの海中電柱を撮影する場合には日没の1時間前に来て自分のベストポジションを探すと良い。
満潮時
また、海の潮の状態で見える景色が若干変わってくる。
満潮は海面の高さが最も高くなる事だ。この際の見え方としては、電柱の根本は海の中で見えない。
干潮時
干潮は海面の高さが最も低下した状態だ。干潮時の江川海岸の見え方としては、地面が見え電柱の根本もむき出しになる。
気象庁による潮汐・海面水位データ
撮影ポジション
特にこだわりがなければ、海中電柱は海沿いならどこから撮影しても映えるだろう。
しかし有名な構図としては、「背景に工場の煙突」「フレームに多くの電柱を入れる」等がある。特に多くの電柱を入れる写真を撮影するポジションは人気が高く人口密度が高くなりがちである。
目印として電柱近くの大きな柵があるあたりが人気が高い。
日没前
日没前の写真は太陽を絡めることで、インパクトのある写真を撮影することが出来る。
また日没前は波がキラキラしてしまうので、海の青を撮影するなら日中が良いと思われる。
リフレクション?
次にトリックアート的な写真を紹介する。太陽が低く位置した時に、このように電柱に太陽を隠して撮影すると、電柱がどこから突き出しているのかわからなくなる写真が撮影出来る。またこれはリフレクションと言われている写真に近い。
日没後(マジックアワー)
マジックアワーとは日没後、影がほぼ無くなる数十分間の事だ。
このマジックアワーを狙うカメラマンは非常に多い。というのも晴れている日なら、とても幻想的で美しく、非日常的な写真を撮影することが出来るからだ。
マジックアワーは空の青と太陽の赤が綺麗に混じわり、幻想的な色を演出してくれる。
ちなみにここからは富士山も大きく見える。時期によってはダイヤモンド富士を拝めることも出来る。
夜景
夜は後ろの工場に明かりが灯る。その明かりを入れることで無機質だけど幻想的な写真に一段と磨きがかかる。
筆者は撮影していないが、ここは頭上に飛行機が多く飛んでいる地域でもある。長時間露光で飛行機の軌跡を撮影するのもいいだろう。
夜になると撮影ポジション近くには一切の明かりが無い。海も近く危ないので夜に撮影する場合は懐中電灯が必要になってくる。
まとめ
いかがだっただろうか。今記事では様々な情報を一つの記事にまとめてみた。長くなってしまったのは申し訳ない。
- 江川海岸は本来、潮干狩り場
- 駐車場から海中電柱まで若干歩く
- トイレはオンシーズン以外には無い
- 撮影不可な時期は時になく、1年中撮影可能
- 撮影時間は夕方〜夜にかけてが人気
- 満潮と干潮では海中電柱の見え方は大きく変わる
- マジックアワーが最も美しく撮影できる
ご意見、ご感想お待ちしております。
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