日本の秘境100選!長野県の山奥、下栗の里へのアクセスや駐車場等

車1台通り抜けるのでさえやっとな細い峠道。奥に進むに連れて寂しくなる風景。しかしその先に、日本のチロル「下栗の里」が存在する。

今回紹介するのは秘境好きにはたまらない村、「下栗の里」と呼ばれている場所だ。ここは長野県の飯田市に位置し、細い山道を通らなければ行き着くことは出来ない。秘境としては全国的に有名であり、一躍知られる事となった理由は某引っ越し会社が下栗の里を起用したからだと言われている。

今記事では主に下栗の里へのアクセス情報駐車場について詳しく解説する。アクセスに関してはややこしいため、またいくつか注意事項があるためしっかりと記事を読んで向かってほしい。

展望台の情報、カメラマンとして行く場合の詳細は別記事にしてあるので、そちらを参考にしていただきたい。

【カメラマン】長野県の秘境「下栗の里」の展望台で撮影する時の注意

下栗の里とは

「下栗の里」とは長野県の飯田市上村下栗にある人口が約100人ほどの集落である。長野県の南端にあり、ここらは遠山郷(とおやまごう)とも称さる。標高は800〜1,100mあり、山腹の傾斜は最大38度という場所に集落がある。ここへ通ずる道は狭く、対向車とすれ違うのが困難な場合もある。特に集落に入ってからの道は非常に狭いので、基本的には一方通行になっている。

下栗の里は別名「日本のチロル」とも呼ばれており、その所以はその景色がオーストラリアのチロル地方に似ている事からそう呼ばれている。
また、「日本の秘境100選」、「日本のふるさと100選」にも選ばれており、過去には某引っ越し会社が「こんなところにも来れます」というニュアンスのCMを放送したこともあり、一躍有名となった。

下栗の里

昔の下栗の里の写真(はんば亭より)

今現在では、平日でも多くの人がこの日本の原風景を見ようと訪れている。今でこそ観光客を受け入れる設備はある程度整っているが、以前までは道路の狭さが理由で大渋滞が頻繁に起きていたということ。下栗の里への上り専用道路、下り専用道路を作ることによって渋滞を回避させている。

秘境を見渡せる展望台

下栗の里を訪れる観光客で9割以上の人は展望台を目指す。なぜなら、ネットに出回っている写真のほとんどがこの展望台で撮影された写真だからである。

下栗の里

展望台からの下栗の里

ここへは里から約20分ほど歩くことになるが、下栗の里に来たなら絶対にここからの景色を見るべきだろう。

アクセス

何度も書いたが、ここ下栗の里は秘境と呼ばれる場所で山奥にある集落である。道も狭い上に峠道なので夜に行くと街灯も一切なく若干怖い道だ。もし車の運転に慣れていない人や、マニュアル車初心者の人は下栗の里へ行くのをあまりオススメしない。

とは言っても観光地化されている場所なので林道のような危険な道ではないので、大きな心配はしなくてもいいだろう。だがハイエースほどの大きさとなると、運転に慣れていない人は苦労するだろう。

もう一つ重要事項で、下栗の里に車で行く場合は以下の注意事項に必ず目を通しておくこと。

  • 全長7m以上の車輌は進入不可能です。ご注意ください。
  • 坂道でのすれ違いは、原則として上り車が優先です。
  • 道幅が狭くなる場所では、対向車を確かめてから進入してください。無理に進入するとすれ違いが出来なくなります。譲り合って通行してください。
  • 道路の途中に、車両待避所を設けました。安全にすれ違いができるよう、ご利用下さい。
  • スピードは十分抑えて、安全運転をお願いします。
  • 車もバイクもライトを点灯して通行してください。(カーブが多く、昼間でも暗い箇所があります)
  • カーブへ進入する際は対向車輌に十分注意してください。
  • 路肩に車を停車しないでください。特にカーブ付近には絶対に停車しないでください。
  • 写真撮影をする際は、路肩ではなく広い場所に停車してから、徒歩で移動し撮影してください。
  • 庭先や民有地に侵入しないでください。
  • カーブでのインアンドアウト走行をしないでください。
  • バイクは、道の左寄りを走行してください。中央を走らないでください。

下栗の里公式ページ

名称下栗の里(食事処はんば亭)
住所〒399-1403 長野県飯田市上村1250−1
営業時間(店舗)10:00〜15:30
定休日無休(営業期間は4月上旬〜11月下旬)
駐車場無料、24時間出入り可能
トイレはんば亭に有り
電話0260-36-1005
自動販売機あり
注意
村に入ると道路の狭さが極端に狭くなる。従って村側は路上駐車することを禁止事項としている。車は一旦「はんば亭」に駐車して、そこをベースとして歩いて観光しなければならない。下栗の里に車で行く場合は、まず「はんば亭」に向かえばいいということだ。

2通りのアクセス

下栗の里に行くためには細い山道を通る必要があるが、主に2つのアクセス方法がある。

  • とりあえず最初は下栗の里を観光したい人向けの道路
  • しらびそ高原、隕石クレーター等を見てから下栗の里を観光したい人向けの道路

大きく分けて以上の2つで分けられる。

後者は「しらびそ峠」という道を通ることになる。峠の道中には「しらびそ高原」や、「隕石クレータ跡」等の観光場所もある。
下栗の里まで約14kmの細い峠道を40分ほど走らなければいけないので、特に順番を気にしない方は下栗の里を初めに観光することをオススメする。比較的、その道のほうが走りやすいからである。

「しらびそ高原」については公式ページにて確認いただきたい。
しらびそ高原

最初の観光が「下栗の里」の場合

比較的緩やかで走りやすい道路である。国道152号(上村小学校近く)から山道に入って約8km、20分ほどで到着するルートである。下栗の里だけを観光する場合はこの道路が最も走りやすく安全だ。

下栗の里の道路

細い箇所はこのような狭さだ

このルートは渋滞回避のため、はんば亭に繋がる道は上りと下りそれぞれ一方通行になっている。従って、はんば亭から下るときは来た道で下ることは出来ない。逆も同じである。

下栗の里

イメージとしてはこんな感じだ

規制は住民が行っているので、おそらく日中だけだと思われる。
以下が下る時に通る使う道路だ。終点が上りと下りの分かれ道になる。

しらびそ峠を通って「下栗の里」に行く場合

対して、しらびそ峠を通って道中の景色を堪能しながら下栗の里に行く場合のルートは非常に狭い。ハイエースなどのバンは待避所以外ですれ違うことが出来ない箇所もある。

また、クネクネした峠道で街灯もほとんどなければ民家もほとんど無い。初心者マークが走るには厳しい道路なので、特に通る理由がない場合は走ることをオススメしない。
また、しらびそ峠の入口から下栗の里への距離は約41kmもある。急いでも1時間以上はかかるので、その分下栗の里への到着は遅くなることを考慮すること。

しらびそ峠

上の画像は「しらびそ峠」のストリートビューだが、すれ違いの際に対向車がアスファルトからはみ出ている。

①まずは国道から「しらびそ高原」まで

まず大道路の国道152号線から「しらびそ高原」までは約15kmある。
時間にして約30分で到着する。

②次に「しらびそ高原」から下栗の里まで

「しらびそ高原」から下栗の里へは更に14kmの細く狭い道を走っていくことになる。約40分程かかる。

つまりこっちのルートで行く場合は、どんなに急いでも最低1時間以上かかる上に、30kmも狭く細い道を走りつづけなければいけなくなる。精神的にも疲れることから、特に目的がない場合はこの道を走ることをオススメしない。

駐車場

下栗の里にある観光客が使える駐車場は2箇所しか無い。また、駐車場自体も大きくはないので混雑する時期(紅葉真っ盛りのお昼)は満車になっている事が多く、その場合は出待ちもほぼ出来ないので一回降りてまた登って来なければならない。
その駐車場だが1つ目は「はんば亭」、2つ目ははんば亭より先の砂利の駐車場である。

駐車場自体は24時間開放、トイレも使用することができるので車中泊することも可能だと思われる。筆者も午前3時頃にはんば亭に到着してトイレを使用した後に仮眠した。

はんば亭の駐車場

下栗の里に向かうときはカーナビに「はんば亭」をセットしておけば駐車場に到着するので問題はない。上りと下りのルートさえ間違わなければいいわけだ。はんば亭

そんなはんば亭の駐車場だが、駐車できる台数はあまり多くない。混雑時期なら早朝や午後3時くらいは比較的空いているのでそこを狙うのも有りだ。

はんば亭

上写真を見れば分かるが駐車場自体がそもそも大きくはないのだ。また、10時ころから観光バスも入ってくるので更に狭くなってしまう。
もしここが満車の場合はここより更に上に砂利の駐車場があるのでそちらに停められる。

第二駐車場

2つ目の駐車場は地面が砂利になっており、トイレや自動販売機等もなくただの駐車場だ。こちらに停めるメリットは展望台から少しだけ近いということだけなので、はんば亭が満車の場合はこちらに停めることになるだろう。

第二駐車場

バイク専用の駐車場

ただでさえ狭い駐車場だ。もしバイクが1台分の駐車場を占領してしまったらクレームになってしまう。従って、バイクは専用の駐車場に駐車しなければならない。
場所ははんば亭の目の前の広場だ。

バイク専用駐車場

トイレ等の周辺施設

下栗の里の立地は山奥で秘境と言われているが、観光地化されているのでトイレや食事処の心配はそんないしなくてもいい。だが当たり前だがコンビニは無く、夜から朝10時にかけて営業しているお店は無い。
もし深夜から早朝にかけて来るのであれば、食料は必ず持参したほうがいいだろう。食事処は朝の10時まで開店しないためだ。

トイレ

トイレは「はんば亭」に24時間開放されている綺麗なトイレがある。外と中は扉の開閉式なので虫や蛾などが入ることもない。

また筆者はちょうど遭遇したのだが、毎日早朝から清掃員が掃除しているので綺麗だ。

はんば亭のトイレ

自動販売機など

はんば亭の横には自動販売機がある。ただ注意点としては、お釣りがない場合があるので値段ピッタリで購入しなければならない。その注意書きは自動販売機に張り紙されている。
今回は写真を取り忘れてしまったので無いが、小銭もちゃんと持参していこう。

まとめ

昔は観光地化されておらず、特に渋滞などには悩まされたそうだ。ここに訪れる人全員に頭においてもらいたい事は、ここは観光地以前に人が住んでいる、生活している場所ということだ。秘境という場所は昔から変わらぬ景色、現代とはかけ離れている景色だからそう言う。この素敵な風景をずっと残すべく、ゴミをポイ捨てしたり民家の敷地に侵入して写真撮影等は絶対に行わないでほしい。

下栗の里はよく、アクセスが困難だ!というが、実際はとても困難というわけでもない。ただしらびそ高原から下栗の里に行く場合は覚悟が必要ではある。
一方通行等の注意事項を行く前に知っておけば、迷うことはないだろう。

サクッとおさらい
  • 下栗の里の住所は長野県飯田市上村下栗
  • 駐車場は2箇所しか無い
  • 車で向かう場合はとりあえず「はんば亭」に向かう
  • 道は上りと下りで別々で一方通行
  • 展望台へは歩いて20分
  • はんば亭の駐車場、トイレは24時間使える
  • 村に入ってからの路上駐車は禁止
  • しらびそ高原から向かう場合は狭い道が延々と続くので初心者にはオススメしない
  • 周辺にコンビニはない
  • 早朝に行く場合は、10時まで食事処が開店しないので食料を持参するべき

次に、展望台の詳細を以下の記事にて解説する。

【カメラマン】長野県の秘境「下栗の里」の展望台で撮影する時の注意

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