【カメラマン】長野県の秘境「下栗の里」の展望台で撮影する時の注意

下栗の里

今回ご紹介する秘境は長野県の飯田市にある「下栗の里」だ。以前記事にも取り上げたが今回は展望台からの景色、カメラマンとして行く時に注意するべきことや参考になる情報を記載する。

下栗の里についてのアクセス、駐車場の詳細については別記事にて取り上げているのでそちらを参考にしていただきたい。

日本の秘境100選!長野県の山奥、下栗の里へのアクセスや駐車場等

下栗の里について

「下栗の里」とは長野県の飯田市上村下栗にある人口が約100人ほどの集落である。かつては秘境として名を馳してはいなかったが、某CMで全国的に有名になり今では多くの観光客がその地へ足を運んでいる。秋には紅葉が見もので、早朝から昼以降までかなり混雑する。

しかしながら、秘境と呼ばれる辺り交通の便が悪く、また村にはコンビニなどファーストフード店などは一切ない食事処の店舗数も限られ、車道は上りと下りで一方通行になっている。

下栗の里
名称下栗の里(食事処はんば亭)
住所〒399-1403 長野県飯田市上村1250−1
営業時間(店舗)10:00〜15:30
定休日無休(営業期間は4月上旬〜11月下旬)
駐車場無料、24時間出入り可能
トイレはんば亭に有り
電話0260-36-1005
自動販売機あり

展望台について

下栗の里に来たからには絶対に観光しておきたい場所が展望台だ。下栗の里を俯瞰して見ることが出来る展望台で平成21年に造られた。

下栗の里

ただ、駐車場から成人20代の足で約15分ほどかかる上に、若干勾配がある山道を歩いて向かわなければならない。体力に自身のない人でも簡単に歩けるが、道幅が非常に狭いのですれ違う時に気を遣う。

展望台への道のり

展望台へと続く道は徒歩で行くのだが、最初に参考までに展望台の位置について空撮写真を見てもらいたい。

下栗の里

「はんば亭」から出発する。貴方がこれをみて近いと思うか遠いと思うかは分からないが、筆者としては実際に歩くと近く感じた。ただ、撮影機材等を持って歩くと疲れる。

①駐車場から出発

展望台へは駐車場に車を停めて歩いて向かうことになる。下栗の里自体には駐車場があまり無く、唯一無料で停められるのが「はんば亭」の駐車場だ。ここは展望台へ行く際に駐車できる公認の駐車場でもある。停めたからと言って、はんば亭で食事をしなくちゃいけない、というわけではない。

下栗の里

ポイント
駐車場は「はんば亭」と、その奥に第二駐車場があるが、はんば亭の駐車場を利用することをオススメする。第二駐車場のメリットと言えば、少しだけ展望台に近いということだけだ。

駐車場の詳細については別記事で書いているのでこちらを参考にしてほしい。

日本の秘境100選!長野県の山奥、下栗の里へのアクセスや駐車場等

②歩いて山道入口へ

駐車場から展望台へは歩いて向かうのだが、カメラマンとして行く前の確認事項が以下である。持っていく機材や、時間配分などを事前にシュミレーションしていくといいだろう。

  • 展望台にトイレはないので事前に済ませておく
  • もし長く撮影するなら飲み物だけは持っていくこと
  • 往復30分以上かかるので、必要そうな機材はとりあえず持っていく
  • 展望台の位置によっては木がもろかぶりしてしまうため、場所取りは早めに
  • 撮れる構図は1つしかないので、空いていれば10分未満で撮影終了
  • 超広角レンズはほぼ使わない、標準は必須で望遠はオマケ

駐車場からアスファルトを登って約5分ほどで展望台への分岐点に差し掛かる。ここで山道に入っていく。

下栗の里

看板が大きく立てられており、地面にも矢印で表記されているので間違うことはないだろう。この道を真っ直ぐ行くと「しらびそ高原」へと行くことができる。

注意
駐車場から山道入口までは普通の道路なので車は通行できる。しかし、入口付近一帯は路上駐車禁止である。立て看板もそのように警告しているので、近いからと言って路上駐車をしないようにしてほしい。

③山道から展望台へ

山道に入ってからは勾配がある道を歩くことになる。先にも述べたがキツイ勾配ではないのでお年寄りでも足腰がよほど悪くなければ簡単に歩ける。

ただ注意してほしい事は、道幅が非常に狭いことだ。場所によってはすれ違うことが出来ないため、どちらか一方が一旦待機する場合もあるだろう。また、斜面を切り崩して道を作っているため、足を踏み外して落下してしまった場合はかなり危険だ。
横幅がある大きな荷物を持っていくのは、すれ違いが大変なため控えるようにしたほうがいいだろう。

下栗の里

 また見ての通り、足場の状態は良いとは言えないので女性の方はヒール等で来ると挫いたり、最悪転んで事故になりかねないので注意していただきたい。
登山靴まではいらないが露出の高い靴は控えるように。

下栗の里

山道の中盤からは手すりもちゃんと設けられている。その分幅は狭いのですれ違う時が大変である。また手すりがあるとはいえ、そもそも不安定な場所に突き刺しているので体重をかけて寄りかかるのは禁物だ。
このような道を15分ほど歩いて行く。

下栗の里

山道入ってすぐに「まごころの杖」という手作りの杖が置いてある。貸し出し自由なので足腰に不安がある方は是非使っていただきたい。使った後は戻しておくことを忘れないように。

④展望台へ

ラストスパートは下り坂になっているので若干楽に歩くことができる。そして念願の展望台へと到着する。天空の里ビューポイントである。下の写真を見て分かる通り斜面に無理やり設置した感があるが、頑丈な作りなので崩壊する心配はないだろう。

下栗の里

展望台の定員は40人までとなっている。それほど押し寄せることは無いが参考までに知っておいてほしい。

展望台の構造

展望台自体の大きさというと、それほど大きくはない。40人も乗るスペースがあるとは到底思えない。下のパノラマ写真を参考に見てもらいたい。
銅板の部分が実質三脚を据えることができる場所だ。場所によっては木が邪魔になっていたり、手前に来ると斜面になっているので三脚を据えられない。

下栗の里

つまり、三脚を据えて撮影できるポジションは非常に少ないということだ。可能ならば下の写真のように銅板の左端っこがベストだろう。

下栗の里

下の写真の黒で囲った場所が三脚を据えられそうな場所だ。数にして、約10〜15本程だが、木の邪魔が入らないベストポジションは約5本分くらいのスペースしか無い。もちろん譲り合いの精神で詰めればもっと入るだろう。

下栗の里

ただ「早朝の雲海」、「夕焼け時」等の基本的にカメラマンがずっと構えている時間帯は自然現象が終わるまでスペースが空く事はほぼない。雲海が終わってから三脚スペースが空いても意味がないので、土日や紅葉時期は早め早めに来ることをオススメする。

ポイント
展望台については一方通行になっている。逆走は出来ないので一周回ってくることになる。とはいえ、すぐに回って来れる距離だ。

おもいでのーと

展望台には訪れた記念として、思い思いの事を綴ることができるように自由帳がおいてある。雨風しのげるようにポストに入っておりボールペンも入っている。

下栗の里

使うレンズの焦点距離

展望台から撮影するにあたり使用するレンズは標準1本だけで十分である。人によっては望遠レンズも持っていくと良いが、超広角レンズはいらないだろう。様々な写真が撮れるという意味では持っていっても損はしないので、あくまでも推奨しない程度だ。

標準レンズ(35換算40mm)

最も有名でありがちな構図は下の写真だろう。この時のレンズは標準レンズで35換算で40mm程である。

下栗の里

とりあえずこの構図で1枚は撮影しておきたいところだ。

広角(35換算20mm)

次に広角レンズを見ていただきたい。これは20mmで撮影しているのだがあまりにも不要な部分が多い。また電線や鉄塔までもバレてしまっている。

下栗の里

魚眼レンズ

おまけとして魚眼レンズならどう写るかも見ておこう。
さすがにここまで広いとなると下栗の里が小さくなってしまいよく分からない。魚眼レンズないし超広角レンズは使うことが無いので持っていかなくても大丈夫だ。

おすすめの時間帯

展望台から撮影する際のおすすめの時間帯だが、やはり朝一番が良いだろう。その理由として、

  • 雲海が見れる可能性がある
  • 朝日が村を照らしていく光景が見れる
  • あまり混んでいない
  • ほとんどカメラマンしかいないから静かで、情報共有できる
  • 空気が済んでいるのでエッジが際立つ

やはり大きな理由の一つとして雲海が見れる可能性があるということ。筆者は残念ながら雲海を見ることが出来なかったので写真をお見せできないが、雲海は朝一番で行かないと消えてしまう。

また夕方頃の木々が黄金色に染まる時もおすすめだ。
お昼ごろは人が多く、写真をゆっくり撮影できないことがあるので、筆者はあまりオススメしない。

夏か、秋か

さて下栗の里は紅葉の時期が美しいと、ネットでは多くの意見がある。確かに葉が赤く色づいた紅葉はかなり映える。
しかし、夏もそれはそれで大変美しい景観になる。
好みの問題なので一概に言えないが、筆者的には夏の方が美しく感じた。

下栗の里

下栗の里

まとめ

下栗の里の展望台から見える景色は息を呑む光景である。そんな展望台にカメラマンとして行く際の注意事項等を事前に知っている方が有利になる。特に三脚を据える場所や所要時間は絶対に把握しておくべきだ。

サクッとおさらい
  • 駐車場から展望台へは片道15〜20分かかる
  • 往復に時間がかかるので必要そうな機材は惜しまず持っていく
  • 展望台で使うレンズは基本的には標準レンズだけで十分である
  • 超広角レンズはほぼ使わない
  • 展望台自体は狭いので早朝の雲海、夕暮れ時等は三脚スペースが空かない可能性がある

ご意見、ご感想等お待ちしております。

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