山梨県の秋は忙しい。ん?何が忙しいのかって?
もちろん紅葉狩りである。山梨県は数多くの紅葉名所が存在する。1ヶ月間ずっと山梨県に滞在して順に巡りたいほどだ。
中でも、富士山が見える富士五湖周辺は「富士山」×「紅葉」を狙いに週末以外でも多くの観光客が訪れる。ツアーバス、外国人も多く来ており、秋のレギュラーシーズンは一層の賑わいを見せる。
さて、紅葉と富士山を一緒に見える絶景スポットをお探しの貴方にとっておきの情報を提供しよう。
今回紹介する絶景スポットは「紅葉台」という、名前からわかる通り紅葉の景観が美しい場所だ。
しかし、紅葉台に行くには少しの山登りをしなくてはならなくなる、紅葉台のアクセス、駐車場、おすすめの時期や時間帯を詳しく解説していく。
紅葉ピークの「紅葉台」は誰が撮影しても絶景になる。しかし行く時間帯や空気のかすみ状態によっては、想像している写真が撮影出来ない場合がある。
この記事を読んで少しでも絶景に巡り会える確率を上げるための知識を知っていってほしい。
目次
紅葉台とは?
さて紅葉台とは何か、それは山梨県の小高い山の上、1163mの高さに位置する360度の大パノラマが見れる有料の展望台のこと。
そして紅葉真っ最中の眺望は息を呑む程、震え上がる程に美しいのだ。
筆者が今まで見てきた富士山の感動レベルを軽々しく超えてくるほどに圧巻の風景がそこに広がっているのだ。
具体的に言うと、富士山のなめらかな斜面をくまなく眺望出来、なおかつ遮るものが目の前にないためダイナミックな景色が見れる。
そこに紅葉が加わると、空の青、富士の白、紅葉の赤と黄、そして木々の緑、その全てが合わさってガチものの絶景になるのだ。
紅葉台の頂上には「紅葉台展望レストハウス」が構えており、そのレストハウスから階段を登り展望台へとアクセスすることになる。
従ってレストハウスの営業時間外では、店内に入ることも出来ないので展望台には行くことが出来ない。
名称 | 紅葉台 |
住所 | 〒401-0320 山梨県南都留郡鳴沢村鳴沢8527 |
営業時間 | 8:30〜17:30 |
駐車場 | 無料あり |
施設料金 | 大人300円、小人200円(何歳までかは不明) |
定休日 | 降雪時 |
トイレ設備 | 展望台or土産購入で利用可能 |
飲食事情 | あり |
電話番号 | 0555-85-2252 |
公式ページ | なし |
オススメシーズン | 11月の紅葉シーズン |
紅葉台のおすすめシーズンはもちろん木々が赤く色づく紅葉の時期だ。
紅葉台の紅葉シーズン:10月下旬~11下旬(頂上の紅葉ピークは11月上旬)
アクセスについて
紅葉台へのアクセスについてだが、基本的に車で行くのが最も簡単なアクセスだ。もちろん付近にバス停はあるので、公共交通機関で行くことも可能だ。
〒401-0320 山梨県南都留郡鳴沢村鳴沢8527
- 東京方面から来る場合
中央自動車道「河口湖IC」で降り、横町バイパスを西に約12km。
およそ25分で到着 - 長野方面から来る場合
中央自動車道「甲府南IC」で降り、精進ブルーラインを南下する。
そのまま山を越えることになる。IC降りて約28km、およそ45分で到着 - 静岡方面から来る場合
富士宮道路「上井出IC」で降り、富士宮道路を北に約25km
およそ40分で到着
- 「河口湖駅」にて下車、富士急バスの新富士線〔富士山駅-本栖湖〕に乗車
乗車後、「紅葉台入口」にて下車
登山で安全に行くか、車でドキドキしながら登るか
紅葉台の展望台は小高い山の頂上にある。先述したが展望台はレストハウスというお店の一部だ。
頂上に行くには2通りの方法があり、
- 下の駐車場に停めて、30分の登山をする
- 下の駐車場に停めずに、車で頂上まで登る
どちらを選ぶかはあなた次第だが、筆者的には登山をして向かう方法を強くおすすめする。
その理由として以下が挙げられる。
- 頂上まで1.2km、全道のりが完全なダート道
- 道中では大きな石や段差が多くあり危険
- すれ違いは非常に困難で、崖から転落の恐れアリ
- 混雑する時に行くとすれ違い出来ず、後ろに車が多くいるとバックも出来ず立ち往生してしまう
車で頂上へ行く場合
最初に言っておく。
「車で頂上へ行くのはやめておけ!特に大きい車は後悔する事になるぞ!」
筆者が初めて行った時はお昼時の混雑する時、何も知らずにハイエースで頂上に向かって大後悔した。
道幅がどんどん狭くなっていく、しかしUターンするスペースもなければ、後ろにたくさん車がついてきて戻ることも出来ずに進み続けた。
案の定、対向車がたくさん降りてきたが狭すぎてすれ違えないので、対向車たちに20mくらいバックしてもらった。
このあと文句を言われたがどうようもない状況に陥るので、車で登るのは本当におすすめしない。
頂上へ近づくにつれて道幅もどんどん狭くなっていく。
ここで対向車きたらどうしよう、、とハラハラドキドキしながら車で来たことを後悔しないように、足腰に不満がない人は登山をするべきである。
ちなみに一番狭い場所だとこんな感じだ。
もう路面のタイヤ痕を見ればわかるが、完全に車1台のスペースしかないし、歩いている人も壁、崖ギリギリまでよってもらわないと接触してしまうくらいに狭いのだ。
バイク1台分のスペースも無いので、本当に、本当に車で行くのはおすすめしない。
また、道の入口には路肩保全のために、車で登らないでとの注意書きがあったが禁止という意味合いではないので登ることは可能ではある。
歩きで頂上に行く場合
よっぽどの理由がない限りは歩きで頂上に行くことを強く推奨する。とてもきついわけでもないし、休み休み登っても30分前後で頂上に到着する。
また登山とは言ったが、皆が想像しているようなガチガチの登山ではなく、オフロード(車道)の道を登っていくだけの簡単なものだ。
歩きで登っていく途中で幾つもの紅葉が綺麗に見える場所がある。太陽の光に透かされた赤い葉たちが幻想的な光景を見せてくれる。
筆者は車で行ってしまったので一瞬で写真も撮影できなかったが、歩いていけば道中の絶景も堪能できるのだ!
2箇所の駐車場について
アクセス情報を見てわかった人もいると思うが、駐車場は2箇所存在する。
簡単に言うと山の下にある駐車場、もう一つは頂上にある駐車場だ。どちらも無料の駐車場である。
ただ、頂上にある駐車場へのアクセスは容易ではないのと、ルートに危険とハラハラが潜んでいるのでおすすめしない。
とはいえ紹介しないわけではないので一応触れておこう。
頂上の駐車場
紅葉台展望レストハウスと頂上の駐車場は併設しており、約20台前後の車を駐車することができる。
白線等で仕切られていないため、各々が適当な感覚で駐車していくスタイル。
意外にも道は狭いくせに駐車場はまぁまぁ広いので、混雑する時間帯でなければ満車になることはないと思われる。
上の写真は土曜日の朝の9時頃に撮影した写真だ。開館が8:30からなのでわずか30分足らずで半分以上の駐車スペースが埋まっている。
紅葉は若干ピークを過ぎた時期だが、朝一番でもこの混雑具合を見るとお昼時は満車で入れないが引き返すことも不可能な地獄絵図が思い浮かぶ…。
もし車で頂上に行く場合は、朝早めに着くことをおすすめする。
登山入り口付近の駐車場
多くの観光客はこちらの駐車場に車を停めることになるだろう。駐車場の場所は「紅葉台ドライブイン」の目の前にある。
紛らわしいが頂上にあるのが「紅葉台展望レストハウス」、下にあるのが「紅葉台ドライブイン」だ。
この駐車場に駐車して右奥にある通路から頂上へと登山をする。この駐車場も比較的大きいはずだが、紅葉時期の休日昼頃だと満車になっており停められない車がグルグルち周回している光景が見られた。
ちなみに余談程度だが、この駐車場の向かいにある「紅葉台ドライブイン」のカレー500円が懐かしきばあちゃんの味だった。
お昼時に行ったのにだれもお客さんがいなくて少し悲しくなってしまったので、ので小腹がすいたら寄ってみてほしい。
トイレは外に完備しているので、利用客でなくても使用できると思う。
紅葉台展望レストハウスについて(展望台)
山の頂上に建っているレストハウス、ここが今回の目的地である。結構年季の入っている施設で、細かく見てしまうと所々に時の流れを感じさせる。
紅葉台の展望台からの眺めを見るためには、頂上にある「紅葉台展望レストハウス」の中の階段から登らなくてはならない。
つまり、レストハウスの営業時間内でないと展望台に行くことが出来ないのだ。
「紅葉台展望レストハウス」の営業時間:8:30~17:00
展望台料金:300円
また、展望台に行くには受付で大人300円の料金を支払わなくてはいけないので、財布を車に置いていってしまうと展望台に行けないので注意が必要である。
入り口から入って右手に受付がある。受付にはおばあちゃんがいるのでここで料金を支払い展望台に向かう。
ここで食事もすることが可能だが、おそらく1オペなのでたくさん人がいたら結構待つことになってしまうかも。
もちろん中には食事ができるスペースもあるし休憩スペースも設けられている。
展望台からでなくとも、ここからでも美しい景色が見れるのだ。
ただ一つ思ったことは、あまりにも廃墟感が出すぎている点だ。下の写真を見ればわかるが、天井の一部は無く、ケーブルが垂れ下がっていたり、染みの具合が妙に廃墟ぽさを醸し出す。
筆者的には時代を感じれてたまらないが、人によっては不気味と感じる人もいるかもしれない。
レストハウスの外には富士山を背景に集合写真を撮影できるような段が設けられている。遠足みたい!
ちなみにここから撮影できる写真は密かな絶景になるのだ。木の板に登って黄色の木と赤い木を絡ませて撮影すると下のような写真が撮影できる。
トイレについて
紅葉台のトイレ事情だが、レストハウスのトイレを使用するには展望台料金を支払うか、お土産を購入した人のみ使用可能だ。
そもそも紅葉台に来て展望台に行かない人はいないと思うが、例えば営業時間外に着いたとしてもトイレを利用することは出来ないので注意が必要である。
ちなみに下の紅葉台ドライブインは誰でも利用できるトイレが備わっている。
紅葉台からの眺めについて
ここからは紅葉台から絶景を眺めるにあたっての基本情報や豆知識等を詳しく解説していく。
まず初めに伝えておく事は、紅葉台は決して紅葉の時期でなくても美しい。しかしその中でも紅葉の時期が最も輝く瞬間であるということ。
その肝心な紅葉の時期はいったいいつ頃なのか?という問について答えると、その年によって多少の誤差はあるが、11月上旬が紅葉のピークと言えるだろう。
紅葉台の紅葉シーズン:10月下旬~11下旬(頂上の紅葉ピークは11月上旬)
展望台について
受付を済まし階段をのぼると、急に視界が開ける。360度の雄大な大パノラマを見ることができる。
展望台は結構広いので混み合う時でもギュウギュウとかにはならないだろう。
下の写真は展望台の全景の写真である。前方に富士山、右手に本栖湖、後方に西湖を見ることができる。
展望台には特に何も無く、ただ開けた景色が広がっているだけの空間となる。
絶景の撮影について
紅葉台から撮影できる写真は誰もが同じような写真になる。それはそもそも撮影ポイントが狭いしどこから撮影しても代わり映えはしないからである。その中でも強いて挙げるなら、を伝えておく。
参考にしていただきたい写真はご覧の通りである。
これも王道構図にはなってしまうが、テンション上がって気づかない人は王道構図すら撮影するのを忘れてしまう場合もある。
これは何が良いのかというと、まぁ言うまでもないと思うが左の真っ赤な木、そして富士山の主張比率を1:1とした構図だ。
これはどこから撮影したのかというと、が下の写真だ。
富士山のどアップも良い
これもまた誰もが撮影する写真だが、富士山のどアップ写真もこれまた美しい。
しかし、後述するがこのようにくっきりした富士山と色づいた木々が撮影できるタイミングというのは運が良くないと難しい。
それは時間帯、そして撮影機材にも関係してくる。詳しくは後半で。
階段の踊り場から
他人と少しでも違う写真を撮影したいなら、遠くの景色だけでは不可能だ。例えば手前にある何かを絡めて撮影したり色々と工夫するしかない、が紅葉台ではそんなモノすら無いのでやはり同じになりがち。
筆者的に面白いと思ったのは、階段の踊り場からの景色だ。
多分この踊り場から写真を撮ろうなんてあまり思わないだろう…
店内からの景色
結構面白い構図だと思ったのが、店内1階の休憩スペースから外を見た構図だ。店内の少し古い感じ、窓の補修跡、鉢植えがいい味を出している。
行く時間帯、そして空気のかすみ具合に注意せよ
これから最も重要なことを書いていく。正直今までの事はどうでもいい、それくらいに重要なことだ。
まず行くときに絶対に気をつけることは以下の通り。
- 展望台から見る時間帯
- 空、空気のかすみ具合
- (富士山に雪はあるか)
それぞれ細かく解説していく。3つ目の富士山に雪はあるか?は解説するまでもないが、当然雪化粧をしているほうが美しく見える。
参考程度に2019年10月16日時点では雪化粧をしていた。しかし2022年10月12日時点では雪はほとんど無い。
2022年時点の紅葉のピークは11月上旬。
時間帯について
さて、紅葉台に行く時間帯についてだ。ここでは混雑状況等は考えず、ベストな景観は何時頃頃なのか?にだけ重点お置いていく。
おそらく誰もが朝早い(8:30以降)ほうがいいのではないか?と思うかもしれないが、正直それはNOだ。
その理由としては「太陽」にある。下の写真を見てほしい。
上の写真は朝の10時ごろに撮影した写真。見ての通り太陽がまだ南中していないので比較的低い位置にある。
こうなると逆光の写真になってしまう。ここまで太陽がもろに画角内に入ってしまうと、全体が白く霞んでしまうので、撮影環境としてはBADなのだ。
では何時頃がいいのか?それは…
14時以降に行くべし!
少なくとも14時以降に展望台に行けば逆光という悪条件からは開放される。下の写真は14時過ぎに撮影した写真だ。
順光に近いので全てが均一に明るく、撮影後の編集もとてもしやすい。
ただ16時過ぎになると、太陽が沈みかけてしまうために全体的に赤くなってしまう。
そうなると空の青が失われてしまう。遅くとも15時過ぎくらいには到着していたい。
逆光の中で撮影した写真は白く霞んでしまう、又、空を適正な明るさにすると、その他の部分は黒くつぶれてしまう。それはつまり撮影後の編集でも回復させることは難しい。
上の写真のように全体的に鮮やか、均一な明るさで写真を撮影したい場合は順光が最適なのである。
空、空気のかすみ具合
次に注意してほしい事は空(空気)のかすみ具合である。たまに東京からでもくっきり富士山が見えることもある。それは空気が済んでいるからである。
もし山梨県内から富士山を見ても霞んでいるようであれば、それは紅葉台に登っても同じように見える。
正直かすみ具合なんて運要素しか無いので我々にはどうすることも出来ない。
そもそもどういう時に空気が澄むのか?というと,
- 空気中の水蒸気量が少ない時
- 空気中のチリが少ない時
この条件が合わさると空気が澄むとされる。水蒸気量が少ない時、それはつまり湿度が低い時のこと。
空気中のチリが少ない時、それは前日に雨が降った時。つまりそこから導き出せる結論は…
前日に雨が振り夕方までに止む、翌日は快晴であり湿度が低い
これが最もチャンスが高い気象条件だ。
紅葉と青空はPLフィルターを使用するといい
このブログでも散々言っていることだが、青空を撮影する場合はPLフィルターを使用するとかなり鮮やかな表現ができる。
今回紹介した写真も全てPLフィルターを使用しての撮影だ。同じような写真を撮影したいなら、この機会にPLフィルターを購入するといい。
まとめ
以上が紅葉台についての注意点諸々だ。行くときは必ず富士山のかすみ具合を見ておくことが大事だ。富士山がくっきりしているだけ、それだけで感動具合が桁違いになる。
また、時間帯も重要なのでお昼前に行ってしまったら逆光で全然絶景じゃない!となってしまう可能性もある。
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