群馬県にある「宝徳寺」では関東において珍しい、もみじが床に反射して逆さまの景色が映る「床もみじ」が見られる。
そもそも床もみじは京都のお寺に多くあり、瑠璃光院などはその代表だろう。他には滋賀県の旧竹林院などが挙げられる。
関東圏内に見応えのある床もみじが見れる寺院というのは、恐らく今回紹介する「宝徳寺」だけではないだろうか?
本堂から見える景色は四季折々に移ろいゆく。春、夏、秋、それぞれで違う味のある景色を楽しめるため季節ごとに訪れる人も多い。筆者も半年の間で4回も訪れている。
その床もみじに関してだが毎日公開しているわけではない、一定期間の特別公開扱いなので事前に調べず行ったら見れなかった、なんて事のないようにしっかりとこの記事を読んでいただきたい。
また、この記事は宝徳寺の「床もみじ」のみに焦点を当てて記事を書いていく。
また、御朱印に関してはホームページの方に詳しく記載してあるので、改めてこの記事で解説する必要はないだろう。
この記事では春、夏、秋の「床もみじ」の特別公開及びライトアップに関してのみを紹介する。
夏の風鈴まつり等の、本堂の外で開催されている催し物に関しては別記事で細かく紹介する事にする。
目次
宝徳寺とは?
さて、今回の舞台「宝徳寺(ほうとくじ)」とは群馬県の桐生市、山間にある禅寺である。宗派は臨済宗、建長寺派。
歴史は古く、室町時代の1450年頃に、現在の桐生市地域の領主であった「桐生佐野正綱公」という人物により創建されたとされている。
場所の名称 | 宝徳寺 |
イベントについて | 床もみじ(春、夏、秋) ※夏の風鈴まつりや春の風車については別記事 |
住所 | 〒376-0041 群馬県桐生市川内町5丁目1608 |
駐車場 | 無料 |
施設料金 | 時期によって異なる800円~2,000円、紅葉のライトアップが一番高い |
定休日 | 寺は無し、床もみじについては期間限定公開 |
トイレ設備 | 男女別であり |
飲食事情 | 自動販売機はあり、軽食販売は時期によって異なる(無い時もある) |
電話番号 | 0277-65-9165 |
公式ページ | 宝徳寺 |
オススメシーズン | 春、夏、秋 |
備考 | 「床もみじ」についての記事なので、本堂の外の催し物については別記事で紹介 |
宝徳寺では四季折々、様々な美しい景観を見ることが出来る。その中で、宝徳寺が全国に名を馳せた景観がある。それが境内の本堂内から拝めることが出来る絶景「床もみじ」である。
床もみじは1年中公開されているわけではなく、一定の期間だけ特別公開として一般の人でも見ることが出来る。
SNSが流行り、気軽に写真を共有できる時代になった今だからこそ、興味がなくても勝手に情報が入ってくるので若い層にも爆発的に広まる。
その結果、映える写真、映えスポットとして一躍有名になるわけだ。SNSは偉大ですね。
また、宝徳寺は床もみじだけでなく本堂外の境内では別の催し物も行っている。
例えば、夏の間は「夏の風鈴まつり」としてなんと3,000個にも及ぶ風鈴を吊るして風鈴トンネルを作り出す。
それはそれは、夏の暑い時期に風鈴の音を聞いて気分でも涼んでほしいという粋な計らい。
また新緑の春には大量の風車を飾るのだ。まさに映え写真、非現実的な光景に皆が足を止めカメラを構えてシャッターを切る。ある者は自撮り、ある者は恋人と風車を、そして私は一人悲しくその横を通り過ぎるのだ。
とにかく宝徳寺はインスタ映えする写真が撮影出来るとSNSで話題なったのだ。
また、インスタ映えするがゆえに、人物を絡めた撮影、ポートレート等にも向いている。
後半ではポートレートについても軽く触れるので参考にしていただきたい。
宝徳寺の「床もみじ」とは
床もみじとは何か?それは床に反射する景色の事を指す。
知らない人のほうが多いと思うので簡単にどういうモノなのかを説明しよう。中学校の理科を思い出してほしい。
例えば、水面にさざ波がない状態だと、空などが綺麗に反射して見える事がある。これは鏡面反射といい、水面に凹凸がなく真っ平らな状態の時ほど綺麗に鏡面反射する。全反射とも言う。入射した光が均等な量、対角に反射している。
床もみじとは、水面ではなく床において鏡面反射することを指す。通常なら床は目に見えない小さな凹凸あり鏡面反射は発生しない。
しかし、ニスを塗った床がピカピカしているのを想像してほしい。それは表面をコーティングし凹凸を減らして光の拡散を抑制し同じ方向へ反射しているからである。
そして宝徳寺の場合は、鏡面反射を限りなく水面に近づけてある状態なのだ。(何で理科の話をしているんだ…)
アクセスについて
宝徳寺は群馬県の桐生市に位置している。山間に建てられているが車でのアクセスは容易であり、特別細い道を通るということはない。
〒376-0041 群馬県桐生市川内町5丁目1608
- 東京や茨城方面から来る場合
北関東自動車道「大田桐生インターチェンジ」で降りて約35分 - 新潟方面から来る場合
関越自動車道「赤城インターチェンジ」で降りて約55分 - 長野方面から来る場合
北関東自動車道「太田藪塚インターチェンジ」で降りて約30分
- 東北新幹線「小山駅」からJR両毛線に乗り換えて「桐生駅」へ(約55分)
- 上越新幹線「高崎駅」からJR両毛線に乗り換えて「桐生駅」へ(約45分)
次に桐生駅からバスで宝徳寺へ行く - 「桐生駅」北口より「おりひめバス」で約25分
吹上行「宝徳寺入口」で下車して直ぐ、又は「旧川内北小学校前」
アクセスについての詳細は公式ページに記載してあるので参考にするといい。
駐車場について
宝徳寺は2箇所の無料の駐車場がある。紅葉の繁忙期は満車になるそうだが、基本的に両駐車場が満車になるということはあまりない。
というのも境内を見て回るのはだいたい30分程で済むので回転率がいいというわけだ。
第1駐車場、第2駐車場共に宝徳寺からそう離れてはいないので、無理に第1駐車場にねじ込むよりは大人しく第2駐車場に行ったほうが賢明だろう。
駐車場は基本的に24時間開放されている。なので開門前に来て駐車することも可能である。
また、一般車であれば通年無料で駐車できる。
第1駐車場
宝徳寺の境内に最も近いのがここ第一駐車場である。台数的には約20台前後の駐車スペースがある。
ただ床もみじ期間中の土日等の昼ごろはほぼほぼ埋まっている事が予想される。
この日は5月のGW期間中、開門の時間と丁度に来たのだが、既にほぼ満車状態に近かった。
第一駐車場に進入し、万が一空いていなかった場合はバックでしか戻ることが出来ない。すると車線に完全に乗り出さないと転回出来ないためバックカメラがついていない車両の場合危険を伴う。満車かな?と思ったら第2駐車場に行くべきだ。
第2駐車場
第2駐車場のスペースは広いので満車になるということはあまり考えられない。
どちらともあまり離れてはいないので駐車に自信のない人は第2駐車場に停めたほうが安全だろう。
昼の部「床もみじ」についての詳細
先にも述べたが、床もみじについては通年見ることが出来るわけではない。春、夏、秋の一定期間内のみ特別公開されるのである。行けば見れると、たかをくくって行ったら期間外だった、なんてことの無いよう下調べは怠らないようように。
ライトアップに関しては次の項で詳しく解説していく。
簡単にわかるように床もみじの早見表を作った。
2022年 | 春の床もみじ | 夏の床もみじ | 秋の床もみじ① | 秋の床もみじ② |
期間 | 4月16日(土)~ 5月8日(日) | 8/1(月)~ 8/10(水) 9/1(木)~ 9/11(日) | 10/20(木)~ 11/11(金) | 11/12(土)~ 11/30(水) |
料金 | 800円 | 800円 内訳 : 境内入場料500円+床もみじ拝観料300円 別々料金 | 800円 | 1,200円 |
時間 | 9:00 ~ 16:00 | 9:00~16:30 | 9:00~16:00 | 9:00~15:45 |
「春」の床もみじについて
名称 | 春の床もみじ |
期間 | 2022年(令和4年)4月16日(土)~5月8日(日) |
料金 | 800円 |
時間 | 9:00 ~ 16:00 |
境内では | 800個の風車のトンネルが設置 |
専用ページ | 春の床もみじ |
春の床もみじの特徴は新緑が鮮やかに反射して爽やかな景色が特徴だ。またもう一つ大きな特徴としては、上の写真を見ても分かるように、左が新緑、右が赤い葉、キレイな対比の絵面になる。
上の写真は春に撮影した写真だが、ちょうど窓から見える一本の木は緑ではなく、赤に色づいている。
春らしからぬ光景だが、春は「緑、赤」、夏は「緑」、秋は「赤」と棲み分けが出来ており3シーズン全て違う景色が見れるというのは贅沢だ。
「夏」の床もみじについて
夏の床もみじは全面が緑一色に染まる。
また春との大きな違いは公開期間が2通りあって前半と後半に分けられている。
「秋」の床もみじについて
秋の床もみじは真っ赤に染まった葉が力強く、反射する光景もとても幻想的で圧巻だ。
境内の100本にも及ぶ木々が染まるので、そこは紅葉浄土とも言えよう。
一年で最も混雑するのも紅葉の時期で、ひっきりなしに観光客が入れ替わる。
とても人気のため2021年は完全予約制で前売りチケットを購入していないと拝観は出来なかった。
2022年の昼の床もみじについては、前売りチケットは無く当日券で入場することが出来るが、ライトアップについては前売りチケット制で空きがない限り当日券は購入できない。
夜の部「床もみじ」のライトアップの詳細について
宝徳寺の床もみじは期間限定公開だが、その中でも更に日程を絞って夜に床もみじのライトアップが行われる。
昼間とは違い、前売りチケットを購入していないと入れない時期等、注意事項が複数あるのでちゃんと確認しておくように。
ライトアップは普段とは全く違う雰囲気で、幻想的な雰囲気の中で見れる景色は時が止まったかのように見惚れてしまう。とても美しい。
もちろん数日しか開催されないと知ったら全国から様々な人が集まってくるのでとても混み合うのだ。
この項ではライトアップの日程等の詳細を書いていく。写真撮影するコツ等は後述する。
ライトアップの日程についての早見表を作ったので参考にしていただきたい。
2022年ライトアップ | 夏のライトアップ① | 夏のライトアップ② | 秋のライトアップ① | 秋のライトアップ② |
期間 | 8/1(月)~ 8/10(水) | 9月3日、9月4日 9月10日、9月11日(土日のみ) | 11月3日(火祝)、5日(土) 6日(日)、11日(金) | 11月12(土)、13(日)、18(金)、19(土) 20(日)、23(水祝)、26(土)、27(日) |
料金 | 1,200円 | 1,200円 | 1,500円 | 2,000円 |
時間 | 19:00 ~ 21:00 | 18:30~21:00 | 受付:17:00~19:30 閉門20:00 | 受付:16:30~19:00 開始時間:17:00、17:30、18:00、18:30 |
早見表を見て分かるように、ライトアップは夏と秋の2シーズンしか開催されない。春はライトアップしない。
また、夏と秋で見れる光景というのは大きく違って、夏の木々は緑、秋は一面赤の木々でライトアップが着飾る。
昼の部から夜の部(ライトアップ)にかけては完全入替制になる。昼の部が夕方ころに一度終了し、お客さんを外に出す。その後、ライトアップの時間に再度受付開始というスタイルなので、通しで中にいることは出来ないので注意。
料金も昼と夜で別々なので、昼の部の支払いをしても夜もまた支払いしなくてはいけない。
夏のライトアップについて
夏のライトアップは夏休みシーズンということもあってか結構混んでいた。また、夏だからといって8月まるまる公開はされないので注意すること。
夏も秋も2回チャンスがあるので都合のいい日を見つけやすい。
名称 | 夏の床もみじライトアップ |
期間 | ① 2022 8/1(月)~ 8/10(水) ② 9月3日、9月4日、9月10日、9月11日 |
料金 | 1,200円 |
時間 | 19:00 ~ 21:00 |
備考 | 前売りチケットは必要なし、当日券で見れる |
時間としては19:00 ~ 21:00の2時間のみの限定公開となる。やはり、開催日が限定しているためか多くの人が訪れていた。
19時に開門するのだが、およそ30分前から人が門の前に並び始めていたので、もし貴方が一番乗りして誰も居ない風景撮影したいのであれば、開門30分前くらいから並ぶことだ。
ライトアップは8月と9月の頭に分けて行われる。もし少しでも空いている時がいいのであれば9月開催の日曜日に行くことをオススメする。
8月のライトアップは世間が夏休みということもあって、夜でもファミリー層が来ていたりするが、9月になるとその層がごっそり抜けるため比較的空いている。
また、そもそも開催が夜なので日曜日のほうが空く傾向にある。このポイントは抑えておこう。
秋のライトアップについて
秋のライトアップが最も混雑する。そして入場料や時間帯、前売りチケットシステムなど、従来とは異なる体制のため事前に調べておかないと入場すら出来ませんという自体になりかねないので注意してほしい。
また公式サイトには床もみじのライトアップ等の全体カレンダーがPDFで載っているのでそれを参考にするといい。
秋のライトアップは11月に行われるのだが、前半と後半で料金も時間も入場システムも全てが異なる。
紅葉の色づき的には後半にピークを迎えるため、後半のほうが料金も高く設定されており、人も多く来る。
名称 | 秋のライトアップ前半 |
期間 | 2022年11月3日(火祝)、5日(土)、6日(日)、11日(金) |
料金 | 1,500円 |
時間 | 受付:17:00~19:30 閉門20:00 |
備考 | 時間内なら自由に本堂内に入れる |
まずは前半のライトアップに関してだが、前売りチケットを購入しての入場は共通しているのだが、前半の場合は時間内なら本堂(床もみじ)を自由に行き来可能だ。
名称 | 秋のライトアップ後半 |
期間 | 2022年11月12(土)、13(日)、18(金)、19(土) 20(日)、23(水祝)、26(土)、27(日) |
料金 | 2,000円 |
時間 | 受付:16:30~19:00 開始時間:17:00、17:30、18:00、18:30 |
備考 | 決められた30分間でしか本堂に入れない、完全入れ替え制 |
後半のライトアップは少しややこしいのだが、人が多く来ることが予想されるため時間ごとに区切りって人を入れる方式にしている。
前売りチケットを購入する段階で、希望する時間帯を選択することになる。30分の入れ替え制なので選択した時間以外では入場することが出来ない。
後半は17:00からライトアップが開始されるのだが、ひとつ大きなポイントとしては遅い時間帯を購入することをオススメする。
というのも17:00だと空は暗くなりきっておらず、ライトアップの雰囲気がピークに達さないところで交代になってしまう。
カメラマンのための少人数公開
なんと宝徳寺は秋のライトアップをゆっくり、少人数でも撮影したいというカメラマンのためのプランも用意している。
通常より料金は高く設定され、3,000円とはなるがなんと1時間もの間、自由に撮影が可能になる。
人数も15人の上限となるため、1時間もあれば交代交代でいろいろな角度から撮影出来るだろう。
懸念していることは、1日わずか15人なので募集開始とともに即完売するのではないか。
写真撮影のポイント(人物無し)
さて、床もみじを美しく撮影するためにカメラマンとしてどのような心構えをしておくべきか、どこから撮影すればいいのか等々細かく解説していこうと思う。
人物を絡めた写真もよし、逆に景色のみも侘び寂びを感じてそれままた良い、どう撮影すればいいい!というのは一切ないが写真の構図作りが中途半端になると、せっかく素晴らしい舞台で撮影したのにもったいない写真になってしまうこともある。
三脚が使えないのでライトアップの時は感度を3200~くらい、F値は開放に設定しないと暗くなってしまう。
ただ、カメラを床に置くことは可能なので床置き安定出来ればシャッタースピードはバルブでも撮影は可能だった。
カメラは低く、が基本
まず床もみじの最低限のポイントとしては、カメラを出来るだけ低くして床に近づけて撮影をする、ということ。
これは本堂内にいる係員さんが、知らない人のために終始声掛けをしていたので皆が寝そべって撮影している光景が見れる。
このように撮影することによって、美しく反射した写真が撮影できるのだ。
これは大前提の知識として知っておいてほしい。
どこから撮影をするのか?
まず、本堂内がどういう構造になっているのかを写真でご覧いただきたい。本堂の真ん中にツルツルの床が張ってある。もちろん床のところは立入禁止になっている。
上の写真を見てなんとなくイメージが湧くかもしれないが、真ん中の床をコの字で囲むように畳張りがある。写真でいうと奥の畳エリアと、軒下は立ち入り禁止エリアになっている。
撮影をする角度、レンズによる見え方
筆者がいろいろな角度をから撮影してみて、だいたい4箇所くらいが良い撮影ポイントと感じたので記載しておく。
まぁ広くないので、皆が無意識に撮影するような場所なので改まって書くか悩んだが、一応そういうサイトなので記載しておく。
では順に①番からどういうように撮影出来るのか、を紹介していく。
また、レンズの選定だが標準ズームレンズがあれば十分に事が足りる。逆に望遠レンズ等は一切使えないので持っていかないほうが良いだろう。
+で持っていくなら超広角レンズ及び魚眼レンズがあるとダイナミックな写真が撮影できる。
①から撮影出来る光景
本堂に入ってすぐ左の柱のから撮影した写真は以下の様に写る。ちなみにここからの撮影は、本堂内に向けてカメラを構えると美しく撮影出来る。
ここから撮する際のポイントは左の障子枠と右側の仏像を均等なバランスで入れてあげること。
そして仏像の前は人が来るので、居ない時or被写体のみに撮影するように心がければいいだろう。
また、ここが被写体を唯一綺麗に反射させる事が出来るポイントなので、もし被写体を床に反射させたいならここから狙うといいだろう。
ちなみにライトアップの時に撮影すると以下のようになる。
②から撮影できる光景
次は①の場所から少しだけ奥に移動したポジションでの撮影になる。
ここからの特徴は、真正面に障子戸が来るようにして画角を作ることが出来る。非常に収まりのいい、安定した画角になる。
絶対に気をつけることは、障子戸真ん中の柱が自分の真正面に来るようにしてカメラを構えるということ。
こういう構図を作る時は必ず、水平や左右のバランス、センターのバランスをしっかり考えないと、とっても中途半端は写真になってしまうので、もし誰かが撮影していたら終わるまで待とう。妥協はしないほうがいい。
また、正面の障子戸にズームして切り取ってみるのも良いかもしれない。侘び寂びを感じる。
③から見れる光景
左右のバランスちょうど良く画角に収めて撮影できる場所が③になる。ここだけ畳の端がせり出しているのだがここに座って撮影する。
また、ここは魚眼レンズを使用することによって、被写体は床に反射させて撮影することも出来る(後述する)
ここから魚眼レンズを使うと迫力のある写真を撮影出来る。床もみじの撮影ポジションで唯一、魚眼レンズを使えるポジションになるので持っていない人はこの際、2万円で購入出来る最強魚眼レンズを持っておくと良い(複数マウント対応)
ちなみにライトアップの写真は後述するポートレートの項で掲載する。
④から見れる光景
最後に紹介するポジションが一番奥側の仏像の前だ。石庭を真正面に見た位置になる。
まずは皆ここから撮影したがるポジションだ。思った以上にバリエーションが無く、一番美しく見える画角が下の写真だ。
これも上下左右対称にして画角を作らないとへんてこりん写真になってしまうので、カメラを構える場所は必ずセンターにしよう。
ちなみにライトアップの時はこのように見える。
ポートレート撮影の注意点
※この項で出演して頂いている方には全員撮影許可及び、掲載許可を事前に頂いております。
宝徳寺でポートレート撮影をする人は多いと思う。ただ思った以上に難しい、というかイメージ通りに撮影出来ないのが現実だ。その理由は以下。
- 屋内と屋外の明るがが違いすぎて、調整が難しい
→人に合わせると背景が白飛び、屋外に合わせると人物がシルエットになる - 人が多い時間に行くと画角内にほぼ他人が映り込む
- 人物を反射させて撮影するにはタイミングが難しい
と、まあ色々と難しさを感じた次第だ。追って解説していく。
宝徳寺では全てのエリアで三脚の使用が禁止されている。またフラッシュの使用も禁止だ。
また、本堂内(床もみじ)ではフラッシュの使用も禁止されている。
ポートレートの際にフラッシュを使えないのが、撮影を難しくさせているもう一つの理由だ。
公式ページに載っている下の写真のような撮影は出来ない。
縁側は立ち入り禁止になっており、特別な申請をすれば撮影は可能とのこと
屋外と屋内の明るさの違い
では実際に写真を使ってどういうことなのか、を確認してみよう。
まずは本堂内から見える外に明るさを合わせた写真が以下だ。
本堂内の一番奥側は薄暗いので、外に明るさを合わせてしまうと人物が暗くなり、シルエットになってしまう恐れがある。
写真に写っている人は白い服を着ているのだが、それでもこの暗さになる。(編集で持ち上げることは可能)
逆に人物に明るさを合わせた場合はこのように写る。
人物を少しだけオーバー気味に明るくしてみたが、お分かりの通り外が真っ白になってしまう。
写真に写っている人は後ろ姿だが、顔を撮影したい場合はこのくらい明るくしないと顔がくっきり見えないのと、明るくしすぎると、身体の輪郭が曖昧になってくる。
筆者的には外に明るさを合わせて人物をシルエットにするといい雰囲気になる気がする。
その場合はあえて暗めの服にすれば完全なシルエットにできる。
もし女性を被写体にするならば、髪を結ぶなどして首すじを見せてあげることで美しいシルエットに仕上がるだろう。
どちらが美しいかどうかは人それぞれなので、あまり囚われすぎず自由に撮影するといい。あくまでも予備知識として知っておくくらいにとどめてほしい。
また、天候にも影響するし、そもそも筆者の撮影スキルが無いので上手な人や最強のスマホなら余裕で覆るかもしれない笑
人物を反射させて撮影する
せっかくの床もみじ、出来れば人間も反射させて撮影をしてみたいところ。
しかしそれは意外と難しかったりするのだ。と、いうのも縁側に人を立たせられないので、単に反射させる場所がないのだ。
まぁ、正確に言うと反射させる事は出来るのだが、写真として美しく、キレイな構図を作ろうとすると難しい、という話だ。
必然的に人物は、入って奥側に座ってもらうことになるだろう。では実際にどう写るかを見ていただきたい。
①からの反射撮影
①からの撮影の場合は大きく、綺麗に反射する。ただこの被写体を座らせて誰も居ないタイミングを狙うというのは少々難しいかもしれない。
また画角はこの広さでないと中途半端になってしまう。あくまで外の景色を入れ込むことが大事なので、人物にズームしてしまうと床もみじ感が0になってしまう。
②からの反射撮影
上の写真は②の位置から撮影した写真になる。実はこの写真を撮影するには結構時間がかかるし、この写真は魚眼レンズを使っているので持っていない人は撮影不可能になる。
要は、障子戸全て、そして人物をバランス良く入れ込む場合は魚眼レンズでないと不可能だ。超広角レンズでも入らなかったので、魚眼レンズを購入することをオススメする。
とにかく、人がいないタイミングを狙うというのが結構難しいのだ。常に入っては出ていくを繰り返しているので被写体1人だけの環境が中々作れないのだ。
19時の開門と同時に入ったのだが、この写真を撮影出来たのは結局終了間際の21時だった。
難しいのが被写体を座らせても、周りに誰かいると画角内に入るし、結局皆がセンターから撮りたいので、一度被写体をどかせてもう一度チャンスを伺う。の繰り返しになってしまうのだ。
ポイントは終了ギリギリまでいる人はあまりいないので、どうしても被写体だけを入れ込みたい場合は閉門ギリギリまで粘ってみるといいだろう。
寝そべって撮影してみる
最後に紹介するのは床もみじという概念を一回取っ払って、被写体をメインとした撮影の仕方だ。
床もみじはあくまで被写体のお飾り物として、画角は人物をセンターに置くことが重要となる。
このようにラフな感じで撮影出来るお寺は宝徳寺だけではないか?
畳に寝そべって撮影も可能とのことで、もちろん他に人が居ないタイミングでしか撮影は難しいが、この撮影ができたら他の人とは一線を画した写真になることは間違いない!
寝そべっての写真撮影は、本堂内にいる係員さんも了承済みなので、迷惑にならないように撮影してみるといいだろう。
まとめ
以上、長々と記事を書いたがこれでも「床もみじ」にだけ焦点を当てた記事なので、境内の風鈴や風車のイベントを含めた場合はもっと長くなる予定だった。
とにかく、関東で見れる床もみじは宝徳寺ぐらいしかないので、関東に住んでいる人は必ず見に行こう(半強制)
それほど見応えのある光景ということだ。
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